林の上に白い山の頂がポコリと顔を出していた。それが徳舜瞥山の山頂らしい。
青空をバックにして白い姿が映えている。
それなのに、もしかしたらこの後で雲に隠れてしまって二度とその姿を見られないかもしれないと縁起でもない考えが浮かんできた。
最近は、最初は晴れていても登るにしたがって天気が崩れてくるパターンが続いているので、疑心暗鬼になっているのだ。
今のうちにと思ってカメラを向けると、有ろうことか本当にその姿が雲に隠れつつあった。
そのうちに太陽まで雲の中に隠れてしまった。
真っ白な雪原の中でギラギラと照りつける太陽が鬱陶しくさえ感じていたのに、その姿が見えなくなると急に寒々としてくる。
牧場を登り終わってシラカバ林の中へと入っていく。
一瞬だけ太陽が顔を出して、シラカバ林の雪面に美しい木々の影を描き出す。それが、今日最後に見る太陽の姿となってしまった。
その林を抜けて林道に出てきたところで、スノーシューのトレースの主に追いついた。
ご夫婦で登っている二人はかなり疲れているようなので、お礼を言って私達が先に登ることにした。でも、巾の広いスノーシューでは、スキーの細いトレースを付けたところであまり楽にはならないかもしれない。
しばらく林道に沿って登っていく。雲に覆われた空からはパラパラと細かな雪が舞い降りてきた。今回もまた何時ものパターンに嵌ってしまった様である。
林道を離れて再び林の中へと入っていく。
そこでソロの男性が追いついてきた。こちらもまだ体力が残っているので、途中でルートを教えてもらったりしながら、そのまま先頭で登り続けた。
そして、そろそろ限界に近づいたところで先を譲った。
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