真冬からいきなり春になった感じである。先ほどまでの凍傷になりそうな指先の痛みはあっと言う間に消え去り、逆に体が汗ばんでくるくらいだ。
途中から林道を離れて、登山道の方へと進む。
去年初めて登った時は、この登山道の存在に気付かずに、ひたすら林道を登り続けることになった。
今回ははっきりとしたトレースが登山道へと続いているのだけれど、去年は林道の方にトレースが付いていたので、その入口を見落としてしまったようだ。
普通に歩いていれば、標識も立っているので見逃すことはないだろう。
登山道はもう一度林道と交差して、その先はカラマツ林の中に続いている。
その林の中を歩いていると、青空に向かって真直ぐに伸びているカラマツの姿がとても印象的である。
カラマツ林を抜けるとシラカバを中心とした2次林になってくる。
汗をかいてきたのでジャケットを脱ぐと、その下に着ていた服にまで汗が染みてきていた。
風邪の影響もほとんど感じられないので、これは多分健康的な汗なのだろう。
ただ、鼻炎の薬を飲んだ影響で、口の中がやたらに渇くのが困りものだ。その渇きを癒すために飴を舐めながら歩き続ける。
やがて、石狩湾が背後に見えてきた。残念ながら北の空には雲がかかっているので、暑寒別の山並みまでは見通せない。
もしかしたら春香山の山頂に着く頃にはその雲も晴れているかもしれないと、淡い期待を抱く。去年から何度かこの付近の山に登っているけれど、暑寒別岳の姿はまだ一度も見たことがないのだ。
一冬に数回、空気が澄んで晴れ渡った日に、遠く暑寒別の山並みまでくっきりと見通せることがあり、そんな風景を山頂から眺めることが、当分の目標になりそうである。
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